概 要
「しるし」の可能性を広げるデザインを募る「 第19回 シヤチハタ・ニュープロダクト・デザイン・コンペティション」への応募作品。総数1610作品の中からファイナリストに選出されました。
背 景
第19回のテーマは「現代のしるし」。
近年のSNSを中心に、心無い言葉が生まれてしまう手前には、そもそも「心がない(何も考えていない)」発信が火種のように存在しているように思います。特に関心のない話題でも、投じることで膨れ上がる反応を楽しんでいるようにさえ感じます。
「心がない発信」を現代における一つの課題として捉え、そんな世の中に対する問題提起であり状況打破の願いを込めたアイデアを提案することにしました。
方向性
まず考えたのは、「なぜ、心がない発信が次々に生まれるのか」。その背景には、何気なく書き出した言葉を反芻する間もなくワンタップで送信できてしまうシステムが影響していると仮定。誰もが容易に言葉を投じられる現代だからこそ、送信ボタンを押す直前で、自分の本心と向き合うための「余白」を取り入れた仕組みを考えていきました。
作品紹介
「心ない」ではなく、
「心がない」を見つめなおす。
何気なく送る感謝の言葉。深く考えずに発信する言葉。感情的になって送る言葉。私たちは日々、言葉に自分の心が追いつかないまま発信してしまうことがあります。そんな現代には、発信の抑制を目的とした何かではなく、送る直前に、自分の心がそこにあるか見つめなおす「一瞬の余白」が必要なのではないか。その余白を体感するしるしとして、1秒という「間」を送信ボタンにとりいれました。
ハンコの精神をとりいれた
「1秒」のしるし
判を押す行為には、緊張、自問、願いなどの機微が宿ります。送信にかかる「1秒」は、このときに生まれる間から着想しました。感謝や応援など気持ちを届けたいときは、心をのせる時間に。深く考えないまま言葉を送るときは、心を見つめなおす時間に。送る言葉や状況によって、1秒の感じ方が変わるかもしれません。判を押すように、心をのせた発信を促します。
